(21)1977年10月4日 日本人は意思表示が下手 (淳一郎)

勉強したいことがどんどん増えてとても四年間では全部出来ないなあ、とボケッと考えている暇があったら、明日までの宿題をやることにしています。まず足元から確実に、ですね。 毎日が楽しくなってきました。一つは、一日一回は友達と何か議論することが出来るようになったからです。この前手紙を書いてから、いろんなことがあったような気がします。いろいろ思いついたこともあります。いくつかここに書いてみます。 先週は、サッカーを2試合して2勝しました。二試合とも場所が大変離れたところでした。アイオワ州とウイスコンシン州です。土曜日の朝早く出発して、午後試合、すぐに又車に乗って、次の大学の近くのモーテルに1泊、翌日の午後試合。終了後すぐに車に乗って約三時間のドライブ、夜八時に大学に帰ってきました。すぐに勉強に取り掛かる。月曜日の一時間目に数学のテスト。。。とまあ大変慌しい3日間でした。 でもドライブが楽しいです。アメリカだなと感じるのは、やはり土地の広さです。イリノイ州は真っ平らで変化に乏しいのでつまらないけれど、ウイスコンシン州は、山有り谷あり川ありですばらしい景色が見られます。ミシシッピの上流を初めて見ました。果てしなく続くトーモロコシ畑が一面枯れてました。1ヶ月前はまだ青かったのになあと、しきりに秋を感じました。今が一番いい気候です。 アメリカに来て二ヶ月経ちました。やっと気付いたことは、留学生特に日本人は話が下手です。そして、自分の国のことをよく知らないということです。我慢することばかり教えられていて、自分の考えをことばや文章で表現することに慣れていないように思います。このことは、ブラウン大学でも感じました。フランス人やスペイン・イタリア人は、 「この点についてあなたの国ではどうですか」と聞かれると 「私の国ではOOOです」 と答えますが、私たち日本人は(中には博士もいましたが) 「それは個人個人で違い、いちがいには言えない」 と言ってはっきり答えません。僕自身も今までの勉強が間違っていたのではないかと思うことがあります。マレーシア人が、東条英機のことを僕以上に知っていることを示されたときはショックでした。この四年間に日本のことについて書かれた英文の本を出来るだけ読みように心がけたいと思います。 日本の大学院について調べてください。試験の時期・難度・内容・方法など知らせてください。送って欲しい本「高崎山のサル」伊谷純一郎・講談社文庫。 お母さん、人間ドックの結果はどうでしたか。 ではまた。

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