(98)1980年3月9日 五郎
ご無沙汰。暦の上で春だが、今年はなかなか春の兆しが現れてこない。
さて私も、待望久しかった東京都公立学校の教頭に発令されることになった。去年の4月に話したように、この一年間は教頭要員になっていたので、いつ発令されるのか期待と心配と不安の連続だったが、どうやら年度途中の発令はないようだと思っていたところ、3月16日付けで発令されることになった。この手紙が着く頃はもう辞令が出ているだろう。
学校は10年前に勤務したことのある「中町」。この学校は、最後の一年間病気で休職、忘れられない思い出のある学校だ。
「10年前は、病気などして十分に働けなかったようだから、今度は教頭としてその分も償って貰いたい」
という当局の意図かも知れない。着任10日後には、修了式・卒業式が控えているから大変だがね。以上報告まで。
日本の様子、よい話はない。円安で1ドル250円、大根やキャベツは1個100円とか、お母さんは芝生を畑にしようかなどと冗談を言っている。九品仏の家は、改装することになった。敷地を二分して、邦夫叔父さんと美智子おばさんが家を作ることになった。これで安心。
由利枝は、7月に出産の予定。順調だ。経堂の叔父さんたちも元気だ。
「一緒にアメリカに行きたい」
などと言っている。実現できるといいのだが。
ではまた、お母さんが手紙を待っているよ。
追伸
この夏のアメリカ旅行の件。教頭になった最初の夏休みだから海外旅行は難しいかも知れない。校長の許可が必要。1ヶ月ぐらい経ったら申し出る予定。結果が出るまでは計画はストップだ。
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