(115)1981年5月31日 五郎
ノックス大学卒業おめでとう。この4年間の苦労・苦闘・苦悩・頑張り・忍耐・時には屈辱などは、如何なる言葉をもってしても、十分にいい表せないだろうと思う。親としては、ただご苦労さんでしたの一語あるのみだ。4年間の人間的な成長は、この4年間の手紙に十分に表現されている。学業の方は、これからゆっくり聞かせて貰うことにするよ。
晴れの卒業式に参列できなくて申し訳ない。公務のためだ。理解してほしい。卒業式には是非行ってください、と加藤さんにも言われていたのだが、これだけはどうにもならない。6月のゲールズバーグは素晴らしいだろうな。卒業式には行かれなくても、6月のゲールズバーグには是非行って見たいものだ。アメリカの卒業式は、屋外で行なうそうだが、あの素敵な緑の芝生は、卒業式のための絨毯なんだね。アメリカの大学が、なぜ6月を学制の終わりにしたのかやっと分かったよ。
さて、大学院はどこに決まったのかね。コロンビア大学・ノースウエスタン大学・シカゴ大学か。帰国までに決まるのだろうね。アメリカの大学、特に大学院のシステムは分からないのでね。気ばかり焦るんだな。
私たちは、毎日多忙。しかし体調は良。私は夜家で食事をする日は、週に2日あれば良い方。お母さんはいつでも一人で食べているようだ。6月になれば、少しは暇が出てくるかも知れない。庭仕事が出来なくなった。全て植木屋任せになった。これは辛い。楽しみが無くなった。
故郷に錦を飾りたまえ。待望の帰国を待っている。
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