(22)1977年10月9日 (五郎)

10月4日付けの手紙で、カセット・小切手等が無事に届いたそうで安心した。さすがに航空便は早いなあ。国内とあまり変らないようだ。次の二個の航空便も既に届いた頃だ。今日本ではハイジャック事件が大きな社会問題・政治問題・国際問題になっていることは承知のとおりだ。「赤軍」のメンバーは、大学卒か、現在在学中の者たちだ。大学では、どんな学問をしたのか、させたのか。学問によって得た知識だけが先行して人として最も大切な「知恵」をどこかに置き忘れてしまったのは、誰の責任か。本人か・学校か・家庭か・社会か・政治か。私は彼らの親がかわいそうでならないよ。 ところで、大学にもすっかり馴染んできたようで結構。サッカーでの活躍で存在感を高めたことは事実だね。それよりも、アメリカ人の宿題をタイプして夕食をおごらせたという話は愉快だ。本場の学生よりも英文タイプが上達したわけだからね。これも「芸は身を助ける」ことになるね。 友達が浴衣を欲しがっているとか、風呂敷の帯が素敵に見えたのだろう。もう、今年は夏物の浴衣は手に入らないので来年まで待って欲しいと、その学生に伝えておくように。来年必ず送ります。 四年間のアメリカ留学で何を学んだら良いか、いや学ぶべきか。難しく考えることはない。既にりっぱな習得をしていると思うな。日本人に足りないジョーク、食事中の話題の貧困、自己主張とその表現力等など、日本にいたら気が付かないことを既に気付いているではないか。学問の習得は当然のこと、言うまでもないことだが。 家の写真を同封。

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