投稿

ラベル(Fiji)が付いた投稿を表示しています

(42)1978年1月25日 フラタニテイーに入会  淳一郎

地震は大丈夫でしたか。新聞ラジオで「Yokohama」の名前を聞き心配しています。被害はありませんでしたか。カセットが届きました。ありがとう。なかなかよくできた編集です。感心しました。お婆ちゃんの声が懐かしかったです。 一つニュースがあります。アメリカの大学には、たいていフラタニテイ組織というものがあって男だけのクラブを組織し、同じ家に住み、同じTシャツを着るといったものです。アメリカ独特の組織だそうです。週末にパーテイを催すのは大抵このクラブですs。ノックス大学には、6つのフラタニテイーと、幾つかのソロリテイ(女性のクラブ)があります。その中の一つ、FIJIという愛称のクラブに入会しました。正式の名称は「Phi Gamma Delta」と言います。会員は、30数名のユニークな連中ばかりで、スポーツマンが多いのも一つの特徴でしょう。来月から、そのハウスに住むことにあります。 何と言っても、アメリカの学生たちとの共通体験が少ないことが、彼らの話題から取り残される決定的な要因になっていますので、出来るだけ共通体験をもつように心掛けたいと考えています。四年間の留学生活が終わって、「あの時はああだった、こうだった」という会話が出来るようになりたいと考えた結果です。 話変って新学期のこと。毎日一時間ずつピアノと空手の練習を軸に、又、勉強が始まりました。けれども、今学期は先学期ほどクラスが面白くありません。内容は前よりずっと難しくなっているのですが、勉強時間は前より少なくなっています。まあ緊張が解けてきたといえるかも知れません。だれて来たといえるかも知れませんね。ただ一つだけいえることは、何時も判断の基準として、他人より出来たか出来なかったかという物差しをまだ持っていることです。優越感と劣等感の塊のような気がします。日本の教育制度に強く影響を受けていることは確かです。僕が時々躁鬱状態になるのも、優越感をもっているかいないかで決まってくるようです。 カセット、写真を送りたいのですが、面倒くさいというのが実感です。そのうちに送ります。車のメカについて書いた本があったら送ってください。 ではまた。

(44)1978年1月30日 今年のテーマは「東洋的な庭園の要素」 淳一郎

イメージ
忙しい毎日が続いています。クラスの方も中間試験が近付いているし、フラタニテイーの仕事が増えたし、張り切っています。一週間後に迫っているパーテイーの準備は全て新人会員の僕ら14人の手に掛かっています。今年のテーマは「東洋的な庭園の要素」ということになっています。僕の経験(家の庭を思い出して)を生かすことになりました。同時に、デザインの係りになったので、少し荷が重いけれどみんなと一緒に何かをすることはこの上なく楽しいことです。 この会は、ちょっと気違いじいみたことをしますが、気風としては、お父さんが話していた旧制中学校時代の悪戯、たとえば、「寒稽古期間中に町の店の看板を取り替えたりするが、寒稽古が終われば又もとのところに返しておく」とかいうのと、よく似ています。限度をわきまえて、計画的にユーモラスに、しかも、真剣に悪戯に取り組むということは、今までの僕の人生になかったことです。ゲールズバーグみたいな小さな町では、みんながそれぞれ楽しみ方を知らないと何も起こらない所です。 先日は、新入会員14人全員が、朝四時に起きて会員の住む家に行き、電源やガスの元栓を切り、ドアをロープで開けられないようにし、最後に爆竹を鳴らしてみんなをたたき起こしました。三時間以内に僕らのうち一人でも捕まれば、ラインアップといって全員一列に並ばされて腕立て伏せなどいろいろ馬鹿なまねをさせられますが、誰も見つからないと彼らが後片つけするという約束です。とにかくジョークの精神が旺盛で、僕らもよい勉強が出来ます。週に一度は非常にまじめなミーテイングがあって、活発に且つ自主的に活動します。会員全員が、兄弟という関係になっていて勉強や個人的な悩みも相談できます。この気違いぶりと楽しさをうまく言えないのが残念です。 横浜の地震はどの程度だったのですか。友達が僕の話を聞いて心配してくれています。電話するまでのことでもないと思ってしませんでしたが、今のところ何の情報もないので心配しています。 今年になってタバコをやめました。体調は良好です。寒いのでひげでも伸ばそうかと考えています。 ではまた。

(45)1978年2月6日 淳一郎

先日お知らせした通り「Fiji」に入会して楽しい有意義な毎日です。大成功だったパーテイにっついては後便でお知らせします。今大変忙しいテスト期間中です。同封の手紙は会から新会員の両親への通知です。簡単に説明します。 「お宅の息子さんがこの度、「Fiji」の会員になりました。Fijiは、キャンパスのホームの役割を果たしています。会員同士は兄弟の関係になります。運営費として年に百ドル掛かります。この会は全米とカナダの大学に105のチャプターがあります。現在の会員数は8000人。この会は、職探しや奨学金の世話もします。是非、ご両親に一度ハウスを訪問していただきたい。」(これは少し無理かな) 今日はこれで、また。

(50)1978年3月4日 会員の起こし方 淳一郎

期末テストまであと一週間、文字通り勉強する時間になりました。毎晩遅くまでタイプを打つ音が続く時期です。 この一週間、野球部の練習がありました。昨日金曜日に僕を含む4人が首になりました。残念だったけれど仕方ありません。バッテイングが全然駄目なんだから。何といってもここ8年間野球らしいものをやっていないものが、野球の本場の大学の野球部に入ろうとするのですから、少々乱暴です。みんなごつい体で軽々とバットを振りまわす連中ばかりです。コーチも腕の力が足りないと指摘してくれました。 次は陸上部かテニス「LaCross」というホッケーに似たゲーム、ゴルフなどいろいろな部があるので、ゆっくり決めたいと考えています。とにかく、外で遊びたいですね。ナイストライの評価される国です。何でも試すことが出来て気楽です。 例の「Fiji」では、木曜の晩に、僕ともう一人の新会員がハウスに泊まって、翌朝ハウスに住む会員を頼まれた時刻に起こすという仕事をしました。ただ決められた時刻に起こすだけではないのです。起こし方も要求されているのです。「7時45分・枕元にドーナッツとコーヒー、天気予報を英語と日本語で」とか0「8時・歌を歌ってお早うを7ヶ国語で」というように、人によって要求が違うのですから大変です。一番早かったのが5時半だったので、それ以降は全然眠ることが出来ませんんでした。アメリカ人に感心することは僕たち日本人には馬鹿らしくて出来ないようなことでも、一度決心したらまじめにやって自分も楽しむということです。この日も、ある男が「自分のガールフレンドを呼んで起こしてくれ」と注文しました。そこで、前の晩に彼女に電話をして協力を頼みました。彼女は朝食と新聞を持ってきて、彼の顔にシェービングクリームを塗りたくって起こしていました。 会員たる以上は、お互い同士をよく知り合うことが大切です。そこで、会員一人ひとりのホームタウン・専攻・好きな音楽・ニックネームなどを覚えなくてはなりません。家族のことも知っておく必要があります。離婚の多い国のことです。現在両親は別居中なんていうのはざらです。別に隠したがりません。毎日、同じ屋根の下に住むとなるとちょっとしたことで問題がおきやすいので、こういうことは知っておかなくてはならないのです。なにしろ、バラエテイーに富んだ人間の集まりなので、人との付き合い方の練習には最高です。...